| 心身に関わる専門家が垣根を越えて交流した(第71号) |
第11回学術大会
日本カイロプラクティック徒手医学会の第11回学術大会が10月11日、12日と2日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された。今回のテーマは「ココロと身体」である。現代の医学は心と体を切り離しては語れなくなっている。 |
 |
コンピュータや通信機器などの発達により、我々の生活は便利になった反面、心と体に大きなストレスをもたらすようになった。また、昼夜を問わず明かりがともり、24時間営業が当たり前となり、体内のリズムを崩してしまう要因も多い。今回の「ココロと身体」というテーマはタイムリーな企画だといえる。 |
オープニングの基調講演では医療法人SEISEN 清泉クリニック整形外科、スポーツ医学センター 専務理事兼施設長の脇元幸一氏の「Spine Dynamics理論による慢性疼痛疾患治療の実際」(レ線画像から診る心身機能評価と治療の実際)である。
ヒトの二足歩行における従来の分析の間違い点を脇元氏は指摘する。ヒトの二足歩行では、脊柱の動きが重要な役割を果たしているにも関わらず、従来は足と骨盤、股関節などの動きにのみ注目していた。脊柱の動きに着目した脇元氏の研究はロボット工学にも大きな影響を与えているという。今回の講演では、脊柱の機能的な重要性を新たな学術的見地から解説する。体幹徒手療法による姿勢制御機構への影響、及び脊柱湾曲運動を回復させる運動療法(Spine
Dynamics療法)への展開を紹介した。 |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
| 2日目の特別講演では「身体に働きかけると、セロトニン神経が活性化される」というテーマで東邦大学医学部統合生理学の有田秀穂教授が講演した。有田教授は、座禅(呼吸法)が心身に与える効能と脳内セロトニンとの関係など、生理学者として独自な分野を開拓し、チームを編成して検証作業を推進している。NPO国際セロトニントレーニング協会会長でもある。主な著書に「セロトニン欠乏脳」(NHK出版)、「禅と脳」(大和書房)、「朝の5分間脳セロトニン・トレーニング」(かんき出版)、「脳内物質のシステム神経生理学:精神精気のニューロサイエンス」(中外医学社)
など多数ある。セロトニン神経が弱ると、うつ病になったり、自殺傾向、パニック障害、過食症、拒食症、慢性疲労症候群、自閉症、キレる子どもになったりする。最近増加傾向にあるこれらの症状の最先端情報を公開した。 |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
| ワークショップでは、社団法人キネシオテーピング協会の加瀬建造会長がレクチャーした。加瀬会長はキネシオテーピング法の発案者であり、カイロプラクティック・ドクターでもある。カイロプラクティック大学を卒業し5年間米国でカイロプラクティッククリニックを開業していた頃の診療経験を通し、キネシオテーピング法の開発に至る経緯を語った。 |

ポスター展示の会場 |
|
| カイロプラクティック、理学療法、脳科学、歯科など多方面から「ココロと身体」についての研究発表があり、心身に関わる専門家が垣根を越えて交流した学術大会であった。 |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |